滋賀に、母に会いに。 ②日野祭は古式ゆかしき
2009年 05月 08日
滋賀旅行シリーズ2つ目です。
前回⇒滋賀に、母に会いに。 ①ブルーメの丘は花盛り
滋賀県蒲生郡日野町では、毎年5月2・3・4日に日野祭が催され、町中お祭り一色になる。
祭りに初めて御輿が出たのが嘉応2年(西暦1170年)のことだというので、とても古い伝統あるお祭りだ。
それが今に受け継がれ、現代的祭りと伝統的神事が同居する空間が、この時期は楽しめる。
そんな日野祭をちょっと見ていっておくれ!
歴史的背景にはあまり詳しくないので、祭りの表面だけを書いていくことにする。
日野の町は古い造りの家が多く、民家を見ながら散歩するだけでも楽しい。
そこらへんは埼玉県の川越みたいなものだ。
これは町の小さな神社の鬼瓦。素晴らしい。 蔵なんてそこら中にある。
滋賀は地理的に京都や奈良と近く、歴史もあるのだが、あんまり観光スポットとして知られていない気がする。
それだけにいろいろザックバランな感じで、素っ気なくて、そういうのが好きなら観光に出かけてみてほしい。
基本は綿向神社で神事を行い、3人の神稚児(神が宿る依り代としての3人の子供)を神社から2kmほど離れたひばり野にお送りし、また神社に帰ってくる。
神稚児はお稚児さんと呼ばれ、御輿に担がれて移動する。
これがお稚児さんたち。上に吊ってある白いのは被り物。 お稚児さんを警護する裃姿の人たち。100人ぐらいいる。
綿向神社で見かけたものをいくつか。
喫煙所の灰皿に、"㐂寿記念 わしらの同級会”って書いてある。面白い。
喫煙所に、こんな画が掛けられていた。
弘治三年(1557年)の祭礼渡御の様子が描かれている祭礼絵馬。
描かれたのは1812年とのこと。今日の名物で200年前からあるという曳山(ひきやま)は描かれていない。
その曳山のミニチュアが豪華な感じで飾ってあった。
本物はこれ。このエントリ1枚目の写真もそうだよ。 あれ、上に乗ってるの(ダシ)、ひこにゃん?と思ったら。 かねたん(直江兼続のマスコットキャラ)だった!犬っぽい。
ちなみに、ひこにゃんはコレ。かわいー。
曳山は新しいモノでも130年が経っているそうで、現在16基が残っている。
それぞれに煌びやかな織物(西陣織やら)、見事に繊細な彫刻、凝った装飾金具が施されている。
間近でじっくり見ると、芸術品としての素晴らしさに感嘆する。
これは実際に自分の目で確かめて欲しい。
この曳山は神社からメインストリートを練り歩く。太鼓の音、笛の音が鳴り響き、かけ声も華やか。
曲がり角やUターンのときは“ギンギリ廻し”と言われる動作をします。 てこを入れて若い衆が曳山を持ち上げるんですな。このとき、お囃子も盛んになって大変盛り上がります。
そういう説明書きも町に手書きのポスターがあって知ったんですけどね。 5月2日の夕方には、町を練り歩く曳山が札の辻に5基も集まってギンギリ廻し合戦をしていました。
なんだか見物していると楽しくなりますよ。アドレナリンでも出てくるのかしら。
そんな曳山は、町の各所に格納庫(山蔵)があります。大きい! 近江日野商人館という資料館には曳山のミニチュアがずらっと飾ってありました。 商店街にはこんな暖簾も。 オマケに、日野ギンザ商店街の街灯は倉の形をしてました。
さて、この地独特の風習、桟敷窓について少し。 家の塀を切り取って、そこから祭りを眺めるんです。
普段はちゃんと蓋がしてあります。
近江商人が顧客を招き、桟敷で祭りを見せながら商談をしていたのだそうですよ。
威勢の良い祭りを見ながらの商談は、さぞ捗ったことでしょう。
今日では遠方から訪ねてくる孫の接待用ですかね。 布は赤ばかりじゃなかった。 新しいお家でもちゃんと桟敷窓を作ってるんですね。
本来はこうして内から外を眺めるためのものですが、今日では桟敷窓アートという新しい使われ方をしています。 中に掛け軸や屏風、器や飾り物、雛祭りの時期にはお雛人形を飾っています。
あと、このあたりの家は、ベンガラ塗りという渋い赤の塗料で木材を塗ってあります。
ちゃんと写真撮れば良かった!こんな感じですの。 手入れして塗り直すと鮮やか色なんですけど、放置しとくとくすんで剥げちゃう。
母の家は放置組で、すっかりベンガラが取れてしまい普通の家になっています。
祭りを案内してくれた母、お疲れ様でした&ありがとう。
ってここに書いても仕方ないので、母の日のお花、もうすぐ届くはずよ。
手書きのポスター、味があって愛があって、良いなぁ。
⇒日野祭の影で。
⇒桟敷窓体験。
⇒近江日野商人館。
⇒滋賀に、母に会いに。 ③さよならの前に安土城趾
⇒滋賀に、母に会いに。 ~番外篇~
前回⇒滋賀に、母に会いに。 ①ブルーメの丘は花盛り
滋賀県蒲生郡日野町では、毎年5月2・3・4日に日野祭が催され、町中お祭り一色になる。
祭りに初めて御輿が出たのが嘉応2年(西暦1170年)のことだというので、とても古い伝統あるお祭りだ。
それが今に受け継がれ、現代的祭りと伝統的神事が同居する空間が、この時期は楽しめる。
そんな日野祭をちょっと見ていっておくれ!
歴史的背景にはあまり詳しくないので、祭りの表面だけを書いていくことにする。
日野の町は古い造りの家が多く、民家を見ながら散歩するだけでも楽しい。
そこらへんは埼玉県の川越みたいなものだ。
これは町の小さな神社の鬼瓦。素晴らしい。
滋賀は地理的に京都や奈良と近く、歴史もあるのだが、あんまり観光スポットとして知られていない気がする。
それだけにいろいろザックバランな感じで、素っ気なくて、そういうのが好きなら観光に出かけてみてほしい。
基本は綿向神社で神事を行い、3人の神稚児(神が宿る依り代としての3人の子供)を神社から2kmほど離れたひばり野にお送りし、また神社に帰ってくる。
神稚児はお稚児さんと呼ばれ、御輿に担がれて移動する。
これがお稚児さんたち。上に吊ってある白いのは被り物。
綿向神社で見かけたものをいくつか。
喫煙所の灰皿に、"㐂寿記念 わしらの同級会”って書いてある。面白い。
喫煙所に、こんな画が掛けられていた。
弘治三年(1557年)の祭礼渡御の様子が描かれている祭礼絵馬。
描かれたのは1812年とのこと。今日の名物で200年前からあるという曳山(ひきやま)は描かれていない。
その曳山のミニチュアが豪華な感じで飾ってあった。
本物はこれ。このエントリ1枚目の写真もそうだよ。
ちなみに、ひこにゃんはコレ。かわいー。
曳山は新しいモノでも130年が経っているそうで、現在16基が残っている。
それぞれに煌びやかな織物(西陣織やら)、見事に繊細な彫刻、凝った装飾金具が施されている。
間近でじっくり見ると、芸術品としての素晴らしさに感嘆する。
これは実際に自分の目で確かめて欲しい。
この曳山は神社からメインストリートを練り歩く。太鼓の音、笛の音が鳴り響き、かけ声も華やか。
曲がり角やUターンのときは“ギンギリ廻し”と言われる動作をします。
そういう説明書きも町に手書きのポスターがあって知ったんですけどね。
なんだか見物していると楽しくなりますよ。アドレナリンでも出てくるのかしら。
そんな曳山は、町の各所に格納庫(山蔵)があります。大きい!
さて、この地独特の風習、桟敷窓について少し。
普段はちゃんと蓋がしてあります。
近江商人が顧客を招き、桟敷で祭りを見せながら商談をしていたのだそうですよ。
威勢の良い祭りを見ながらの商談は、さぞ捗ったことでしょう。
今日では遠方から訪ねてくる孫の接待用ですかね。
本来はこうして内から外を眺めるためのものですが、今日では桟敷窓アートという新しい使われ方をしています。
あと、このあたりの家は、ベンガラ塗りという渋い赤の塗料で木材を塗ってあります。
ちゃんと写真撮れば良かった!こんな感じですの。
母の家は放置組で、すっかりベンガラが取れてしまい普通の家になっています。
祭りを案内してくれた母、お疲れ様でした&ありがとう。
ってここに書いても仕方ないので、母の日のお花、もうすぐ届くはずよ。
手書きのポスター、味があって愛があって、良いなぁ。
⇒日野祭の影で。
⇒桟敷窓体験。
⇒近江日野商人館。
⇒滋賀に、母に会いに。 ③さよならの前に安土城趾
⇒滋賀に、母に会いに。 ~番外篇~
by neko-dama
| 2009-05-08 14:52
| 猫のお出かけ