日々の身繕いでイツノマニカ体内に生成される毛玉のハナシ


by neko-dama
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盆地・山梨・夏の旅 番外編 ~猫の記憶~

Pは数年前から、毎年夏になると山梨の親友のもとに遊びに行くようになった。
彼女、S様とは大学時代からのお付き合い。そして、年々お互いに、仲が深まっている実感がある。
これからもずーっと、大事にしていきたい関係だ。

本編はコチラ。
盆地・山梨・夏の旅① ~初体験編~
盆地・山梨・夏の旅② ~最後の花火編~
盆地・山梨・夏の旅③ ~ドライブ編~
盆地・山梨・夏の旅④ ~絆を感じるディナー編~
盆地・山梨・夏の旅⑤ ~最終回・芸術編~

S様とは、猫仲間でもある。
彼女の家には、先日やっと1歳になった猫が居る(遊びに行ったときはまだ1歳にもなってなかった)。
猫の名はシモーヌ(♀)。今回Pは初対面となる。
Pは現在アパート暮らしで、リアル猫との触れ合いに飢えているので、今年はそういう楽しみもあった。

S様家の新しい仲間。シモーヌがニャー!
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初めて会うシモーヌは、最初は人見知りでビクビクしていた。
そのうち慣れて、一緒に遊んでくれたり、ストーキングされたりして楽しかった。
猫のそういうところが、たまらなく好きだ。

シモーヌは、S様が帰宅すると玄関に迎えに来る。
とてもおとなしく、滅多に声を出さない。が、動き回る。行動に落ち着きがない。
S様の後ろをついて歩く。常について歩く。ちょっとしたストーカー。

そんな姿を見ていると、Pのニューロンは、S様家の先代猫コタローさんに繋がった。
コタローさんは昨年亡くなった。
家中で暮らすシモーヌと違って、外猫として暮らしていたので、Pはあまり会うこともなかった。
台所側のお庭で、ちらりと散歩姿を目にするくらいであった。

だが、昨年の夏は状況が違った。
コタローさんは目のガンに侵されて、家の中で療養生活をしていた。
そのときのコタローさんは、目も当てられないほど痩せこけて、目の膿も痛々しくて。
それでも一生懸命、食べて、生きていた。
コタローさんはS様の後ろをトボトボと、頭を下に向けて、ついて歩いていた。

まともにコタローさんと会うのはその時が初めてだったPだけれど、愛しく思った。
S様が目の手当てをするのをジーっと耐えるコタローさん。
ない力を振り絞って、S様の後ろを健気についていくコタローさん。

Pも、ありったけ元気付けたかった。
見知らぬヒトに撫でられるのは、ストレスになるだろうか?
と少し躊躇しながらも、Pに出来ることはその姿を見守り、撫でることだけ。

そうして、コタローさんは最後の数ヶ月を家の中で過ごして、逝った。
今年の夏は、コタローさんではなく、若くて元気で落ち着きのない猫が、S様のうしろをついて歩く。
彼女の家の裏にあるコタローさんのお墓の上には、新しい植物が生命を咲かせていた。
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by neko-dama | 2005-10-02 20:04 | 猫のお出かけ