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日々の身繕いでイツノマニカ体内に生成される毛玉のハナシ


by neko-dama
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空飛び猫。

最近ではゲド戦記でお馴染みの、アーシュラ・K・ル=グウィン女史の本。
『空飛び猫』catwingsは、表紙の猫の絵に惹かれて古本屋さんで買った。
翼の生えた猫!それも4兄弟だ。
挿絵を描いているのはS.D.シンドラー。私はよく知らない。
表紙の絵よりも、もっとずっと可愛い猫の絵が、中にはたくさん詰まっていた。

訳は村上春樹。
たぶん原作の平易な文章を日本語で自然に再現できているんだと思う。







世話しない都会のゴミ捨て場で生まれた、なぜか翼の生えた猫の子たち。
母猫に促されるまま、住みやすい場所を探して飛んでいく。
でも森の鳥たちには「猫が翼を持つなんて!」と不快がられ、危険を感じた鳥に追い回され、傷つけられる。
何か違ったモノを持っていると漠然と回りに嫌われるよねぇ、などと人間社会に置き換えたりして読みすすんだ。

結局、猫たちは『良い』人間に出会う。
猫はイエネコ。もはやヤマネコではなく家畜として分化した種。
人間に生活の面倒をみてもらう権利があると思う。
そして人間には家畜化した猫たちの面倒をみる義務が。

とはいえ、町なかで野良猫をみかけなくなったら、それは寂しいんだけど。

『空飛び猫』には続編が出ているのらしい。
『帰ってきた空飛び猫』
『素晴らしいアレキサンダーと、空飛び猫たち』
『空を駆けるジェーン』

あら、読みたいな!
by neko-dama | 2007-04-07 00:13 | 猫の図書館/美術館