日々の身繕いでイツノマニカ体内に生成される毛玉のハナシ


by neko-dama
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曾禰好忠。

    由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え
               行方も知らぬ 恋のみちかな


10世紀後半の円融・花山・一条朝あたりに生きた歌人、曾禰好忠の歌で百人一首46番として今に伝わる。

由良の海峡を渡る舟人が、梶を失いゆらゆらとただ波間を彷徨うように、
私の恋もまた ただゆらゆらと 行方も知れず ただようばかりなのです

なんと美しい歌でしょう。
俳句・短歌の世界というものは、言い知れない魅力があります。
究極のミニマリズムでありながら、そこに溢れる意味や感情の深さ。雅な世界。
この5・7・5・7・7(または5・7・5)の中に閉じ込められた心情。

今日を生きる私たちも同じように感じ、生きていることが
ナニカ歴史を超えた人間性というものをぐっと感じてたまらなくなります。
芸術というのは、不思議ですよね。理、というものが通用しない。

ナンデ コンナニ 心にせまるの?

答えなんてない。

答えなんて・・・自分の心の中にしか・・・。

それに、受け取り方は人それぞれで、例えば百人一首のなかで好きな歌も
人それぞれで。同じ歌が好きでも、感じ方は違ってたり。

この好忠という人は、ウダツのあがらない下級役人で一生を終えたそうです。
歌人としても、新しすぎる歌風のために評価されず、異端扱いされて
呼ばれていない歌会に勝手に出席して殴られて追い出されたりしたらしいです。

    日暮るれば 下葉をぐらき 木のもとの
                  もの恐ろしき 夏の夕暮れ


こんな歌を歌っていました。
生きていた当時は評価されなかったけれど、現代ではあなたのファンはたくさんいます。
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by neko-dama | 2005-02-11 20:57 | 猫の図書館/美術館