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日々の身繕いでイツノマニカ体内に生成される毛玉のハナシ


by neko-dama
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日本一の。

8月11日~12日。お盆真っ只中の週末に富士山さ行ってきただ。
予想を遥かに超える人ごみでした。
河口湖口5合目から歩き、のんびり深夜行軍し、山頂で日の出を鑑賞後御殿場口へと下山。

まずは降り立った5合目。
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山というより、観光地そのもの。






既に標高2,305m。この日はとても暖かく、まだ半そででも大丈夫でした。
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立ち並ぶ山小屋(?)の1つに入り、高度順応のための余白の時間を潰す。
ホットコーヒーにコケモモのサービス付き、との看板が目立つところに掲げられていた。
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でもコケモモは出てこなかった。
聞いてみると、「もう時期じゃないからね~」とのこと。
知らないよぅ・・・。
コケモモ目当てだったのになぁーとガッカリ。
とくに替わりのサービスがあるわけでもないらしく、「早くおどきよ」といった目で見られながら
しょぼしょぼと退散。

看板、しまったら良いのに。

15:30頃。 いよいよ出発。まめに休憩をとることで高山病対策。
登山口は混み合っていた。ツアーがいくつも入っていた。まるで週末の竹下通りだ。
日本一の。_c0034595_1817569.jpg
ただ、すぐそこに雲がある。やっぱり高い山、なんだ。
16:30頃。1時間ほどで6合目に到着。
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天気には最高に恵まれていた。
人の多さに辟易するが、まだ気分はすこぶる良い。
まだ、花も咲いていたし。
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雲はあくまで美しく、これはドラゴンの首のようだ。
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歩いているとイロンナ人と抜きつ抜かれつ。外国人も多く、気さくに挨拶を交わす。
そんな中、まだ小さな兄妹が2人きりで歩いていた。
装備なんて持っていない。ザックすら背負っていない。ママの手提げのようなもの1つだ。
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頂上に行くんですか?などと私たちに話しかけてきたお兄ちゃん。
私たちは彼らを気にしつつ、歩いた。見えなくなると、あれドコ行ったかしら?と。身軽な分、歩くのは早い。
そうこうしているうちに7合目までもう半分てとこで折り返してきた。
あれ?帰るのー?と声をかけると、
はい、ありがとうございました、と礼儀正しく言い、来た道を戻っていった。
5合目に親が泊まっているのかね?などと話しながら、少し不思議な兄妹を見送った私達は歩き続けた。

17:40。まだ明るい。つづら折の道が続く。七合目の山小屋だまりが見える。
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下界を見ると、キラキラした線があった。
たぶん車の列。渋滞も上から見るとキレイだ。
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斜めに走っている影は、富士山そのものの影。
下のほうには雲の塊がモクモク浮かんで美味しそうだ。
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地平線より少し上がピンクの層になっていてキレイだ。
だんだん夕暮れてきた。 どこかで眠る予定はなく、朝まで歩く。というか、家に帰るまで眠れない。
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18:15。七合目着。そろそろ暗いよ。
18:30。雲と薄闇の向こうから残照が。放射状に。
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このあたりから、岩場なんかあって山っぽくなった。
相変わらずの人混みだけども。

ただモクモクと、道を歩く。
暗くなり、ヘッドライトを装着。日が落ちるとやはり寒くなり、防寒着を重ねた。
もう時間の感覚はない。
八合目の山小屋だまり、本八合目と通り過ぎていく。
なんだか小屋だまりは熱海みたいだ、とぼんやり思った。
あくまでも観光地。それも熱海なのだ、ここは。

星は素晴らしく美しかった。
新月に近かったのか、または過ぎたばかりか、月は見あたらなかった。
その分星がくっきり見え、ミルキーウェイが空を流れる。
流星群が近づいていたので、流れ星がいくつも横切った。
岩陰で風を凌いで寝転んで、空を見上げるのが気持ち良い。
時間はたっぷりあるんだから。

日の出は4時45分頃。
それまでに山頂に着けば良い。 のんびりだ。

山頂に近づくにつれて道は狭くなり、渋滞が続く。
山小屋だまりを抜けて、登山道に入ろうとすると、とりつきの階段に休憩中の人がたまっていたりした。
みんな、階段を塞ぐように座りこんでいて、とても邪魔くさいんだ。
うるさいのは仕方ないとして。

渋滞中とはいえ、足場の悪いところで立ち止まって待つのがイヤなので、1歩あけとくと。
たちまち斜め後ろの人がギュギュっと足をねじ込んできたりした。

なんだろな、これ。
ここでは山マナーなんか通じないのだ。だって観光地だから。

ヘッドライトどころか手持ちのライトさえ持っていないで歩いている人もたくさんいた。
半そで1枚で上着を持たずに来たらしい若者が「さみぃー!」と言って座り込んでいた。
後ろの人に足を掴まれそうにもなった。

後ろ(下)を振り返ると、登山者のライトの列がつづら折りになって繋がっていた。
山ホタル、だ。
下界からもこのイルミネーションが見えるのだときいた。
私達は群れなす山ホタルとなった。放つ光は色とりどりだ。

空が白んできた頃、山頂に落ち着いた。4:30頃か。
4:46。太陽が見えてきた。
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山頂は人で賑わい、それぞれに太陽を待ち構えていた。
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暗く見えますが、実際はこのくらい明るい感じ。
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太陽に向かうと暖かさを感じる。
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雲海に浮かぶ山々も美しい。
富士山で良かった事は2つ。
星空と、雲海。
他には何もない。

いよいよ太陽も全身を現した。太陽は、すごい。
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あちこちで歓声があがった。
確かにここから観る日の出は美しい。
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凍てつく夜を歩いて、ようよう迎えた朝だ。
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日の出鑑賞を終えたら、朝食をとって、下山道に向かった。
火口壁っていうんだっけか。層がきれいよね。
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朝、6時。もうすっかり暑くなり、半袖でも平気なくらいまで気温上昇。
帰りはとにかく暑く、喉が渇き、そして道々なにもない。
あるのは目の前に広がる蕎麦焼酎。
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雲海。
大砂走りはやたらに長い砂の坂。
眠い目をしょぼしょぼさせて、疲れた足をひきずって。暑さに喘ぎながら御殿場口におりた。

売店のカキ氷で生き返りつつ、
もう二度と来ないな、と固く思った。

いろんな人が、登る山。富士は日本一の山。でも私は奥多摩のほうが好きだ。
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by neko-dama | 2007-09-06 18:48 | 猫のお出かけ