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日々の身繕いでイツノマニカ体内に生成される毛玉のハナシ


by neko-dama
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大英帝国の『トゥモロー・ワールド』。

原作はP.D.ジェイムズの『人類の子供たち』で、映画の邦題は『トゥモロー・ワールド』Children of Men。原作もこれに合わせて改題されたようですが。
ああ、原作読みたい。
(今ある積ん読をまず消化しろ、と自分に言いたい)

SF、近未来ものではあるものの、どこか古びた感じがリアルな世界。
全編を通じてザ・ホロコーストな場面が見受けられる。
人類に子供が生まれなくなった絶望感や閉塞感も画面に表れていた。でも何故そうなったのか、打開策を探っているのか、という背景は描かれていない。説明の少ない映画ではあるが、そこに好感が持てた。

また、主人公セオの周りで次々と起こる死も淡々と描かれていて、それが妙に心に刺さった。
子供がいないせいなのか、この世界の人たちはみんなやたら犬猫を飼っていた。
セオはなぜか犬や猫に好かれる人で、猫の大写しが何度かあったのは嬉しかった。でもやっぱり、何故そうなのかの説明はまったくない。意味ありげに動物に懐かれてたのに…。

強制収容所で繰り広げられるクライマックスの戦闘シーンは泣けます。
主人公たちに道をあける兵士の顔に点った希望。そして戦う現実にふっと引き戻される。

主演はここ3、4年ほどホットなクライヴ・オーウェンa.k.a.アーサー王。
新ジェームズ・ボンドをオファーされたのも納得の英国紳士風でちょっとワイルドな外見、素敵です。やぁ、大好きなもので!
『ボーン・アイデンティティ』にも教授役で出ていたらしいけど、そのときは知らなかった。
『すべては愛のために』というメロドラマ映画でアンジーの相手役でした。このときに惚れた。瞳がね、印象的なのよね。
以降、『クローサー』『キング・アーサー』『シン・シティ』『インサイド・マン』と順調にきてます。

ボンド役も次回から彼にやってほしいな~。
前任者(探偵レミントン・スティールことピアース・ブロスナン)が完璧なはまり役だっただけに、現ボンドのダニエル・クレイグはブーイングの嵐だし。ボンドなのに彼ってばnot2枚目だし、洗練された雰囲気がないのよね。『007/カジノ・ロワイヤル』の初期の劇場予告編で「おれに”00”(ダブルオー)は似合わないか」 とか言ってました。たぶん本国でミスキャストと言われ続けたので台詞にまで皮肉を仕込んだのでしょう。

ともあれ、何が言いたかったかっていうと、クライヴ・オーウェンは要チェックや!てことで。
by neko-dama | 2006-11-30 13:24